Vol.414 2024.10.8

音楽・美術の旅 メールニュース
 
Column

イタリア映画とそこに宿る音楽 その1

 自分がまだこどもの頃、そう小学生の低学年だったのだろう。母が欲していたのだろうが、公務員だった父が共済の福利厚生絡みで買ってきたLPレコードが場違いのように実家の応接間に積まれていた。キャビネットに入れられたものもありはしたが、積まれている印象の方が強い。もちろん、それを聴くための当時ステレオと名のついたやたら嵩張る三つ揃え家具のような音響機器まであったわけであるが、父や母がそれを使っているところをあまり見たことがなかったのも不思議である。用済みの新聞紙が積まれるかのように、応接に積まれたレコードがいつも置いてあったという記憶である。

 こどもの頃から音楽には興味があった。入口がどこにあったのかは今となっては探りようもないが、幼い頃から聴くことに関心があったようである。

 レコード盤に針を落す習慣はおそらく親におしえてもらったのであろう。初心者にとって簡単な作業とは思えないし、アームを持ち上げて盤の端っこまで針を運ぶ作業は、かなりエキセントリックであった。そのアーム、後々自動で運ばれるものが主流になっていくのではあるが、当時実家に鎮座したステレオ、成りは大きかったがまだまだ初期のもの、音響機器というよりは家具に近い風合いがあった。

 積まれたレコード盤(クラシック音楽)を片っ端から聴く、というこどもにしては変わった嗜好があったらしく、そこに音に親しむ原点はあったか。

 積まれたレコードのことを思い起こすとかなりゴージャスな品揃え、今も後世に名を残している豪華な面々が揃っていた。積んであった大半がクラシック音楽であって、ピアノ曲や管弦楽曲がそのほとんどであった。

 有名どころでは、ヴィルヘルム・バックハウスの弾くベートーヴェンのピアノソナタ(全集ではなかった)や、アルトゥール・ルービンシュタインの演奏するショパン、あるいはアルフレッド・コルトーやチェロ奏者のパブロ・カザルスといった歴史的超大物の音源が誰に聴かれることもなく積んであったわけである。管弦楽曲となると欧州ものよりも米国のオケが多く、フィラデルフィア、ニューヨーク・フィル、あるいはクリーブランドといったような老舗ものがほとんどであって、とくにクリーブランドを振ったジョージ・セルのブラームスの交響曲全集が印象深く残っている。
 小学生ながらブラームスの交響曲の第一番が大好きで、アナログならではのノイズの入るやや耳障りのする音楽にも、とくに終楽章あたりは夢心地、高揚感溢れて、ひとりっきりの部屋の中で指揮マネをしていたものである。

ミラノ 憩いの家

堂満尚樹(音楽ライター)
Instagram ぜひご覧ください!

【好評受付中!】
年末年始ウィーン7日間

【別途手配】ウィーン・フィルニューイヤーコンサート鑑賞
12月28日(土)~1月3日(金)7日間 東京発

【別途手配】ウィーン・フィルニューイヤーコンサート鑑賞&優雅な年末年始を
ゆったりとお過ごしいただける快適な5ツ星ホテルまたはデラックスホテルに滞在

年末年始を至福の音楽で迎える夢のひととき…
選べる観光プラン(シェーンブルン宮殿、ウィーン少年合唱団が出る王宮礼拝堂の日曜ミサ、ブリューゲル、フェルメール、ラファエロら巨匠たちの傑作が揃う美術史博物館見学)、オプショナルツアーでは、世界遺産ブダペスト観光、ウィーン・フィルのメンバーで構成されるフィルハーモニック・アンサンブルのウィーンガラもご用意!
ご希望者には国立歌劇場やコンツェルトハウスでの演奏会チケットなども手配いたします。
※海外旅行キャンセル保険付き(上限30万円、補償上乗せも可)でさらに安心!
現在好評受付中です!

【パンフレット完成!】
1月22日出発 華麗なるメトロポリタンオペラ!
ニューヨーク滞在6日間

華麗なるメトロポリタンオペラ!ニューヨーク滞在6日
METシーズン前半のハイライト!話題の新演出&METライブビューイング公演!
A.ブルー&P.ベチャワ出演、壮大華麗な舞台も魅力の《アイーダ》、
R.ラドヴァノフスキー&B.ジェイド出演!プッチーニの情熱溢れる名作《トスカ》、名旋律と劇的なドラマが融合したヴェルディの傑作《リゴレット》を鑑賞!

旅行日程:2025年1月22日(水)~1月27日(月)
旅行代金:748,000円~798,000円 (2名1室/エコノミークラス利用/大人お1人様)

※別途空港諸税・燃油サーチャージが別途必要となります

下記2公演または1公演のいずれかをお選びいただけます。

■プッチーニ《トスカ》
【2日目】1月23日(木)19:30開演 メトロポリタン歌劇場
指揮:X.ジャン 演出:D.マクヴィガー
出演予定:S.ラドヴァノフスキー、B.ジェイド、B.ターフェルほか

■ヴェルディ《リゴレット》
【3日目】1月24日(金)19:30開演 メトロポリタン歌劇場
指揮:M.ベニーニ 演出:B.シャー
出演予定:M.チオルディ、E.モーリー、R.シャイエブ、P.パティほか

下記1公演は参加者全員にご鑑賞いただきます。

■ヴェルディ《アイーダ》-新演出-  METライブビューイング撮影公演
【4日目】1月25日(土)12:30開演 メトロポリタン歌劇場
指揮:Y.N.セガン 演出:M.メイヤー
出演予定:A.ブルー、P.ベチャワ、J.クタージ、Q.ケルシーほか

上記のほか、下記の公演も鑑賞可能です。(別料金)

■ニューヨーク・フィルハーモニック
【3日目】1月24日(金)19:30開演 デヴィッド・ゲッフェンホール
指揮&ピアノ:ユジャ・ワン
ヤナーチェク《左手ピアノと管楽器のためのカプリッチョ》
ストラヴィンスキー《ピアノと管楽器のための協奏曲》
ガーシュウィン《ラプソディー・イン・ブルー(オリジナルジャズバンド版)》

■ブルース・リウ ピアノ・リサイタル
【3日目】1月24日(金)20:00開演 カーネギーホール
ラフマニノフ《四季》
メンデルスゾーン《「真夏の夜の夢」より スケルツォ(ラフマニノフ編曲)》
スクリャービン《ピアノソナタ第4番》
プロコフィエフ《ピアノソナタ第7番》

■プッチーニ《ラ・ボエーム》
【4日目】1月25日(土)20:00開演 メトロポリタン歌劇場
指揮:Y.N.セガン
演出:F.ゼッフィレッリ
出演予定:E.ブラット、A.ザハリア、M.ポレンザーニ、D.ビズィックほか

その他、ミュージカルの鑑賞チケットも手配を承ります。(別料金)

【受付中!】
グランドホテルに泊まる!ウィーン滞在7日間

グランドホテルに泊まる!ウィーン滞在7日間
旅行日程:2025年2月13日(木)~2月19日(水)
旅行代金:728,000円(2名1室/エコノミークラス利用/大人お1人様)
※別途空港諸税・燃油サーチャージが別途必要となります

■ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
【3日目】 2月15日(土)15:30開演 楽友協会(大ホール)
指揮:R.ムーティ
シューベルト《交響曲 第4番 ハ短調「悲劇的」》、ブルックナー《交響曲 第7番 ホ長調》

■プッチーニ《トスカ》
【5日目】 2月17日(月)19:00開演(予定) ウィーン国立歌劇場
指揮:P.G.モランディ
演出:M.ヴァルマン
出演予定:S.ヨンチェヴァ、P.ベチャワ、A.マエストリほか

上記のほか、下記の公演も鑑賞可能です。(別料金)

◆ウィーン交響楽団
【2日目】 2月14日(金)19:00開演 ウィーン・コンツェルトハウス(大ホール)
指揮:A.グレーターズ
ピアノ:R.ブッフビンダー
R.シュトラウス ピアノと管弦楽のための《ブルレスク ニ短調》
 シベリウス《交響曲 第2番 ニ長調 op.43》

◆プッチーニ《つばめ》
【2日目】 2月14日(金)19:00開演 フォルクス・オパー
演出:L.d.ベア 指揮・出演者は未発表

◆バイエルン放送交響楽団
【3日目】 2月15日(土)19:30開演】ウィーン・コンツェルトハウス(大ホール)
指揮:S.ラトル
ソリスト:L.クロウ、A.シュエン
ターネジ《リメンバリング》
ブラームス《ドイツ・レクイエム op.45》

◆ウィーン少年合唱団出演のミサ
【4日目】 2月16日(日)9:15開演 王宮礼拝堂
モーツァルト《ミサ・ブレヴィス ニ長調 K.194》

◆ベートーヴェン《フィデリオ》
【4日目】 2月16日(日)※開演時刻は未発表 ウィーン国立歌劇場
指揮:A.コーバー
演出:O.シェンク
出演予定:S.シュナイダー、M.スパイヤーズ、P.ケルナー、B.ターフェルほか

◆ベッリーニ《ノルマ》
【4日目】 2月16日(日)19:30開演 アンデアウィーン劇場(2024年9月にリニューアル)
指揮:F.ランツィロッタ
演出:V.ブルハトル
出演予定:A.グリゴリアン、A.アクメトチナ、F.D.トンマーゾ、T.ナズミほか

2025年4月以降の予定音楽ツアーのご案内♪

2025年4月以降のツアーを下記の通り予定しております。パンフレットを早めにご希望の方はどうぞお気軽にご連絡ください。(仮受付も承ります)


詳しいご案内は音楽ツアーデスクまでお問合せください。

音楽・美術の旅 スタッフブログ&各種SNS

最新の情報はスタッフブログ&各種SNSでも随時ご紹介! 
フォロー、お友達追加をどうぞよろしくお願いいたします!
※LINEはスマートフォンからアクセスしてください
(パソコンからはご覧いただけません)


メールマガジンの内容についてのお問合せ:
郵船トラベル音楽ツアーデスク
東京都千代田区神田神保町2-2 ミレーネ神保町ビル7階
Tel. 03-6774-7940
E-mail:


このメールは、郵船トラベル メルマガ(音楽・美術の旅)をご購読の方にお送りしています。
このメールは、送信専用メールアドレスから配信されています。ご返信いただいても回答致しかねますのでご了承ください。

発行:郵船トラベル株式会社 メールマガジン事務局
〒101-8422 東京都千代田区神田神保町ミレーネ神保町ビル
E-mail:

メールアドレスの変更、各メールマガジン購読の変更・追加は
マイページ にログインし、「会員情報の確認・変更」から行ってください。